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2010 
February 09
dc359c78.jpg 「ファーストコンタクトは協奏曲が一番」がセオリーだったのですが、この盤に限っては大外れ。「ジャッドならやってくれる」(そういやジャッドの顔初めて見た)も「ろいやる……りゔぁぷーる……?」な寡聞にして聞いたことねー低体温なオケでイマイチ盛り上がらない。加えて曲目が微妙。「ピアノ協奏曲」は手数の多さを自慢するばかりのピアノ(ブリッジのピアノ・トリオでも登場しているらしいです。例によって知りません)でげんなり、イギリス音楽特有の穏健なモダニズムが単なる小手先自慢のスノビズム化。ジャッドはバーンスタインの「不安の時代」も微妙だっただけに、躁鬱で豪快にかますキャラクターがコンチェルトでは合わないのかも。
吹奏楽が超有名な「イギリス民謡組曲」はオーケストレーションした途端に劇的な劣化。野外演奏を最初から念頭に置いていたのか、どう考えても吹奏楽向けの曲なだけに、びっくりするぐらいの「なんだかなあ……」な劣化にげんなり。「ランニング・セット」は主題展開に「なんだかなあ……」なものの、オーケストレーションの美味なアンダーソン程度に聞けるものの、別人が担当したならそりゃあ仕方ない。それでも構成面での素晴らしさはやっぱり有名人。おそらく「アイルランド組曲」はこのあたりを参考にしたのだと思うのですが、原曲との違いは素人の私にも歴然。
そんな微妙にアテの外れた本盤、当たりなのは「すずめばち」。最初からコンサート・ピース目的かと思われる序曲が分けても素晴らしい。お見事なオーケストレーションはそのまま、元々のちょっと俗っぽい筆致は明快で解りやすい作風に、加えていわゆる「穏健なモダニズム」のリリシズムがばっちり当てはまって「そうだよこれだよ!」な見事っぷり。序曲以外の情景描写もゲーム音楽チックに「わかりやすさ」に徹しすぎるきらいはありますが、さすがにイギリス音楽屈指の有名人だけあって、悪くないです。ジャッドの指揮もこっちは力が入っていていい感じ(過剰に通俗的な作品やコンチェルトでは途端にやる気がなくなるのか)。「ピアノ協奏曲」もスピードが早くなるとげんなりですが、緩楽章では全然悪くありません。いいです。  

(追記)その後彼の室内楽を(例によってNaxosで)買いましたが、「これが同一人物?」と言うほどの素晴らしい健筆振り。とてもアンダーソン顔負けの(悪い意味で)俗っぽい作品を書いていた人間とは思えません。うーん、詐欺だ。 
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